日本では高度経済成長期に,大量の公共集合住宅が建設されたが,その多くは中層の階段室型住棟であり,全国に100 万戸超がストックとして蓄積されている。「階段一体型エレベータ」は,こうした集合住宅ストックに,エレベータを合理的に設置するための新たな技術であり,「試作実験棟」は,開発にあたって実際の階段室型住棟で検証を行うため,建設されたものである。