改修コストの縮減という観点から,エレベータのかご寸法は車椅子利用者+介助者1 名が利用できる範囲で最小のものとした。
車椅子利用者がエレベータ内で転回する必要がないという特徴も,エレベータの小型化に有利に働いている。
エレベータシャフトは,既存住棟に構造的負担をかけないものとするため,自立式とした。エレベータの小型化の結果,シャフトは通常より細長いものとなっているが,階段の周囲には約100kN(10t f )のテンションを導入した鋼棒を配置し,これによって細長いエレベータシャフトを安定させる,やじろべえのような構造システムとした。